憂鬱な気分への対処に役立つ認知行動療法のススメ

「５月病」という言葉を聞いたことがある方はいらっしゃると思いますが、最近では「６月病」という言葉があるのをご存知ですか？

　日本では、４月に新しい動きが始まることが多く、以前から学校や仕事での生活が慣れてくる５月の連休後ぐらいから、疲れが出始め、休みがちになるなどの悪循環が指摘されていました。

　それが、最近では学校行事が5月に設定されていたり、仕事のプロジェクトも６月頃まで長引く傾向があり、またちょうど梅雨時のジメジメとした気候も重なって、体調を崩しやすく、ひどい時にはうつ状態に発展してしまうことが問題となってきました。

　そうなると、次のような悪循環に陥ることがあるため、当てはまる方は注意が必要です。

・日頃の疲れから仕事や学校の生活が自分の思うように進められず、ジメジメした夜の寝苦しさから不 眠になる。

・不眠により学校や仕事でボーっとして何もはかどらないので、周りから注意を受けることが増え、自信を失っていく。

・さらにまた、夜になると失敗を引きずってグルグル考え込んで眠れない。

眠れないから飲酒やネットやゲームにはまってしまい、余計に不眠がひどくなって、最終的には仕事や学校にも行けなくなってしまう・・・などなど。

 どうでしょうか？ここまでの状態になると、なかなか自分の力だけでは抜け出すことは困難です。

 このような状態の時に、いくつか自分で取り組める方法がありますが、その中でも特に最近、注目されているのが認知行動療法です。

　認知行動療法は、言葉は難しいのですが、「認知＝考え方」「行動＝実際の目に見える行動」のことで、この二つにアプローチして、いろいろな方法や工夫によって変化させていくことを目的としています。

　例えば、先ほどの例ですと、認知行動療法では「セルフモニタリング」という方法があります。つまり、自分の一日の行動を記録しながら、どんな悪循環になっているのかを確認（モニタリング）していく作業になります。

　これを１週間続けていくと、だいたい自分の行動パターンが見えてきて、そこからどうこの悪循環から抜け出し、以前の健康的な生活に戻っていくかのヒントが見えてきます。

　これはほんの一例で、認知行動療法はこの他にもいろいろな方法が用意されていますが、なかなか自分一人で取り組むには時間と労力が必要となります。

　当院ではこのような件でお困りの方に対して以下のような単発のプログラムを実施しております。また認知行動療法に興味がある方に対して、カウンセラーが個別でのカウンセリングも行っております。

はじめてのCBT（認知行動療法）

　★こんな方にオススメです★

・ささいなことでも「自分が悪かったかな・・・」と悩みがち。

・ものごとを客観的に捉えることが苦手で、自分の考えでいっぱいになる。

・何かあると、ネガティブな想像ばかりしてしまう。

日時：６月８日（土）１０：００－１１：００

場所：あつた白鳥クリニック　３階

　ご興味のある方、参加をご希望される方は、お気軽にクリニックまでお問合せください。※当院では、今後も同様のプログラムを毎月ごとに行っております。