あつた白鳥クリニック

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光トポグラフィ検査

2018年10月8日
こんにちは。 当院の開院まで1ヶ月を切りました。 当院にて導入することになった光トポグラフィ検査についてご紹介させていただきたいと思います。 光トポグラフィは主にうつ状態の原因疾患の鑑別補助として行われる検査です。 うつ状態というのはうつ病とは違うの? という疑問が出てくるかと思います。 うつ状態というのは ・気分がしずむ、物悲しい、虚しい ・これまで興味関心があったものが楽しくなくなる ・人に合わなくなる、自宅に引きこもりがちになる ・自分を責める、価値がないと考える ・食欲がなくなる、眠れなくなる、疲れやすくなる というような状態で、短期的なものや軽いものであれば誰もが経験したことのあるような状態です。 うつ病というのはうつ状態が重症で長期化するものを指しますが、うつ病以外でも短期的に改善しない重症なうつ状態が出てくる病気があります。 具体的には双極性障害(躁うつ病)、統合失調症、適応障害などがそれに当たります。 しかし、これらの状態を正確に診断をつけることはベテランの医師でも難しい場合があります。 例えば、躁うつ病はうつ状態だけでなく、躁状態を呈するものを指しますが、躁状態は本人が気づかないような場合もあります。躁状態のときは調子が良いと考えてしまう方もいらっしゃるし、躁状態がほとんど目立たずうつ状態を繰り返す双極性障害Ⅱ型という方もみえます。 このようにうつ状態はいろいろな疾患でみられ、その診断をはっきりすることが難しいため、光トポグラフィという検査があります。 安全な近赤外光で頭の血液量の変化を調べてみると、うつ状態を示す、うつ病、双極性障害、統合失調症の各病気には特有のパターンがあることが分かっており、それを診断の補助に使えるのです。 これまでは症状から診断をつけることが主であった精神疾患に客観的な評価を取り入れることのできる検査です。診断はあくまで症状から行っていきますが、この検査でうつ病と思われていた患者様が躁うつ病であったことがわかったようなケースは何度も経験しています。 この検査の利点として、痛みや副作用がないことが利点として挙げられます。ご気軽にご相談ください。 また、最近では小児のADHDにおける診断補助や、ADHDの薬物療法で使われる薬が効いているかどうかを測るという研究も進んでいます。 詳しくは別の機会にと思いますが、当院ではそのような研究データを積極的に活用し、皆様に提供できるように努めてまいりますのでお気軽にご相談ください。