あつた白鳥クリニック

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うつ病の検査・治療

2018年11月13日
うつ病は日本では一生のうちにうつ病になる人は6.16%(男性3.84%,女性8.44%),この1年でうつ病の診断がついた人はは2.13%(男性1.17%,女性3.08%)というデータが有り、女性のおよそ12人に1人はうつ病を経験するというほどありふれた疾患です。 うつ病の診断基準であるDSM-5では ①抑うつ気分 ②興味関心の低下 ③睡眠障害 ④食欲不振か過食 ⑤精神運動性の抑制か焦燥 ⑥易疲労性・気力減退 ⑦思考力・集中力の減退 ⑧無価値感 ⑨自殺念慮 などの多彩な心身の症状が,一日中,ほぼ毎日,少なくとも2週間以上持続する精神疾患である.と定義されています. その他にも,性欲・物欲などの欲動の減退や不安,絶望感,心気症状も多くの患者で認められます.  ときどき状況に反応して憂うつ,意欲低下となる場合はうつ病という診断にはならず,その場合は健康な人の範囲か適応障害という診断が当てはまるかもしれません.  1度うつ病になった患者さんの約60%は再発をし,再発をした患者さんはさらに3,4回と繰り返す可能性が非常に高いことがわかっています.また,うつ病を発症した患者さんのうちの5~10%は双極性障害に診断が切り替わると言われています.そのためにはきちんとした診断と治療が必要になります.  しかし、うつ病の患者さんのうち10-20%は複数の抗うつ薬治療の工夫にもかかわらず長期に症状が遷延し,社会的障害が続く難治性うつ病であると言われています。  うつ病と双極性障害の鑑別をする光トポグラフィという検査が最近注目されており、当院でも導入していますのでお気軽にご相談ください。  また、身体疾患からうつ症状を呈することもあるため、採血などの内科的な検査も必要となります。  うつ病の治療では精神的休息をとることが重要です。これはなるべくストレスのない状態で過ごすことですが、適度な運動は必要となってきます。  また、薬物療法はうつ病の患者さんに有用な治療になります。これはうつ病の状態は脳がストレスに非常に弱く、用意にうつ症状が増悪してしまうため、脳機能が改善してくるまで脳を守ってくれる治療になります。  当院ではうつ病のガイドラインに沿った治療を行っています。  繰り返しになりますが、うつ病の患者さんに必要なことは精神的休息です。焦らず一緒に治療方法を相談しながら改善のお手伝いをさせていただければと思います。  お気軽にご相談ください。